ゆれる

久しぶりの映画館!
今週か来週で終わるようなので、かなり混雑していました。

【ゆれる】 
脚本・監督:西川美和
出演:オダギリジョー香川照之伊武雅刀新井浩文真木よう子
   蟹江敬三木村祐一田口トモロヲピエール瀧

東京で写真家として成功した猛は母の一周忌で久しぶりに帰郷し、実家に残り父親と暮らしている兄の稔、幼なじみの智恵子との3人で近くの渓谷に足をのばすことにする。
懐かしい場所にはしゃぐ稔。
稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。
だが渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。

事故だったのか、事件なのか。
裁判が始められるが、次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる兄を前にして猛の心はゆれていく。
やがて猛が選択した行為は、誰もが思いもよらないことだった──。

この監督センスいいわぁ。
蛇イチゴ」も見たはずなんだけど、
描き方も繊細だし、映像もすごくきれいで、カット割、音の使い方なんかが
引き算で構成されている感じ。
見るほうも想像して楽しむような。
(渓谷におちたところは、実際どうなんだってドキドキした)
押し付けがましくもないし。
しかも脚本オリジナルなんでしょ。すごいなぁ。
男性の兄弟2人を中心に、その関係がゆれるのが描かれているんだけど
その父親も自分の兄との微妙な関係が垣間見えるようになっている。

香川さんの前半のいいお兄ちゃんぶり。本当に優しそうだった。
結構ツボだったのは、キム兄の検事。
あんな検事いるのかな?

ラスト、あそこで切るなんてニクイね。
いい笑顔。
あれで弟も救われた。と想像する。

家族ってのは選べないからね。
絆だって切れるもんじゃない。血のつながりは大きい。
生まれたときから同じ家で、同じ食事をして20年近くは一緒に生活して育つ。
しかし、成人してから自分の道を進むようになってしまうとそうはいかない。
仕事、家に残ったもの、家を出たもの、親の面倒、結婚する、しないなど
同じ兄弟なのに変わってしまう。
そんなことを考えました。
来週、3年ぶりに帰省します。
うちは弟ですが、お互い置かれてる状況も大分違ってきていますし
似たような感情があるかもしれません。ドキドキ