ひばり 2007.2.24

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『ひばり』


作:ジャン・アヌイ 翻訳:岩切正一郎
演出:蜷川幸雄
出 演 :
松たか子:ジャンヌ
益岡 徹:司教コーション(フランス、弁護側)
壤 晴彦:異端審問官
磯部 勉:検事(イギリス側)
横田栄司:ラドヴニュ師(フランス、弁護側)
橋本さとし:ウォーリック伯爵(イギリス側)
山崎 一:シャルル
坂上和子:ヨランド王太后
月影 瞳:王妃
小島 聖:アニェス(シャルルの愛人)
品川 徹:大司教
他、及びさいたまゴールド・シアターからの参加者14名:司祭/延臣
あらすじ
百年戦争と呼ばれた長い戦争終結の糸口をつくり、祖国を救った19歳の少女が裁判にかけられている。
何の専門知識も経験もないまま17歳で軍隊の先頭に立ってイギリスと戦い、連戦連勝を収めた戦歴、13歳
の頃から何度も聞いた「フランスを救え」という神の啓示、それに伴って彼女が起こした奇跡。それらす
べてが、イギリスとフランス、政治と宗教、大人達の虚栄心と欲望によってかき消されようとしていた。
法廷で自らの半生を演じさせられている男装の少女の名は、ジャンヌ・ダルクー。

シアターコクーン 19:00~ Dー9

舞台は法廷。
周りに雛壇があって、みなさん引っ込みもなくて、3時間半出ずっぱりです。
当たり前かもしれないけど、集中力がきれないですごいですね。
(品川さん、睡魔との戦いとか言っていいんですか?? 灰皿飛んできまっせ!)
蜷川さんが昨年立ち上げられた「ゴールデンシアター」の役者さんたちもたくさん出ていらっしゃいます。
台詞もない彼らですが、きちんと場面場面できちんと反応していらっしゃいます。
結構、個性付けがされてて面白いですよ。
寝てる??みたいな人もいらっしゃいますし。
客電もうっすらついてて、観客も裁判を傍聴しているような錯覚を覚えます。
いや、裁判の場面を演じているところを見てるっていうのかなぁ。
劇中劇って感じがちょっとしました。
本物の蝋燭を使ったりはしていますが、牢屋の場面など相変わらずライティングはすばらしい。
派手な舞台装置は一切なし。

始まり&2幕の幕開きも、スイッチオン!みたいに始まります。
役者さんのスイッチの入りに相変わらずびっくりデス!

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題名は「松たかこのひばり」ってしてもいいんじゃないだろうかって思うくらい
彼女の独断場でした。
他のかたも存在感ある方ばかりなのに、かすんでしまいそうでした・・・。

松さんは、髪を切ってすっかり少年のようです。
15くらいの少女に見えますよ!
すごい台詞量!
3時間半のうち3時間はしゃべっているんじゃないかしら??
それにもかかわらず、明瞭にジャンヌの聡明さ、純粋さ、力強さが伝わってきます。
いつも思うけど、本当に声が澄んでてキレイ。
台詞も聞き取りやすくて、パパと大違いなんですが・・・。
蜷川さんが台詞のボクシングと言われていましたが、
ジャンヌのテクニックはすごいですね。
仕事でも見習えるのではないでしょうか?台詞メモリたかったです。

さとしさんは伯爵の雰囲気があって、なかなかよかったです。
彼の台詞から始まりますしね、責任重大です。
でも、花もって気取ったところなんか、イギリス人よりもフランス人ぽいかな。
(フランス人への偏見??)
*ちょっと歴史を調べたら、この頃のイングランド王統はフランス貴族の流れで、
イングランド宮廷でもフランス語を話していたらしい。だったら、アリかも・・・。
名前は忘れたけど、最初に取り入る(?)でぶっちょのおじさんは、なかなかいい感じ。
決して、デブ専ではないけれど・・・多分、(古田さんのムチムチもたまらないって言ってたくせに・・)
あのお腹なでなでしたいですもん。(*^▽^*)

宗教劇はやはり難しい・・・(苦笑)
なぜ、あれで異端ってことになるのかってのがいつも分からない・・・(ノ_-;)
それを取り巻く政治的背景、人間関係も・・・
当時は宗教と政治が密接しているので、そのへんが分からないとついていけないですね。
シャルルがジャンヌを裏切ったのも、見ているだけじゃあんまりよく分からなかったし。
台詞も多くて、正直、置いていかれないように、ついていくのに精一杯でした・・・
パンフはとりあえず買ったので、ちょっと勉強します。
今さらながら、もっと世界史勉強しておくんだった。
カタカナ5文字になるともう覚えられないのよね~。

ラストは火あぶりで終わるかと思ったら、
一転、シャルルの戴冠式で幕。
その横で旗を持つジャンヌは、本当に絵のような凛々しさ、美しさでした。神々しかったです。

フランス劇は多分初めてみました。
阿刀田さんの入門書系を読んでいたので、アヌイは一度見たいと思っていたのです。
(彼はフランス文学専攻で、演劇もお好きなのでよくフランス演劇が引用されたりしているんですよね)
去年パリに行った際に、見ようと思ったのですが、
滞在中に行われている古典が知らないものでしたのであきらめてしまいました。
ギリシア悲劇でしたら見ていたんですが・・・。
あ、言葉ももちろんわかんないし。
法廷劇というのもありますが、シェイクスピアなんかとは違って、軸もあまりぶれないし、台詞も無駄がなく、硬質な感じを受けました。
調べてみたら20世紀の作家なんですね。この前まで生きてたんだ。びっくり。てっきり
壤晴彦さんが四季のひばりを見て四季に入ろうと思ったとパンフでいわれていました。
浅利さんはフランス演劇を勉強されているので、きっと面白いんだろうな。
(だから、シェイクスピアなんかは苦手みたい)
四季のひばりも見たくなりました。

今回は、いつもブログでお世話になっているになさんにチケット取っていただきました。
良席取っていただいて、感謝、感謝。
やっぱり、麻木久仁子さんに似てるぅ~。
麻木さんをかわいくした感じの方でしたぁ。(*^▽^*)
chobiねえさんは「石野真子!」って叫んでいました。
お土産までいただいちゃって恐縮デス。
十二夜」のDVDもありがとうございますっ!!早速見ています。
毎月、観劇ツアーすごいですね。パワーに脱帽。
そして、観劇前にはひばりを見ないのにchobiさんを呼び出して、3人でプチオフ会で盛り上がりましたぁ。
2時半に待ち合わせて開演までずっとお芝居やドラマ、すきな役者さんのお話ばっかり。
ピーチク、パーチク。
すごい楽しかった。
でも、まだしゃべり足りない・・・。
レディース会また開催しませう☆彡
4月の観劇ツアーではまた是非ご一緒したいデス!!

それにしても、ネットで知り合った人と会うなんて怖くてできないと思っていたのに
最近かなり頻繁に会っています。( ̄┰ ̄*)ゞ
ネット時代ですね。
お芝居好きってことで、リアル友よりも話があったりしますし、不思議な感じです。

珍しくWOWOWじゃなくて、NHKでの放送らしいです。
3/25(日) NHK教育 22:00~ 劇場への招待