NODA・MAP第12回公演「ロープ」 2006.12.21

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NODA・MAP第12回公演「ロープ」

【作・演出】野田秀樹
【出演】宮沢 りえ/藤原 竜也/渡辺 えり子/宇梶 剛士/橋本 じゅん/三宅 弘城/松村 武/中村 まこと/明星 真由美/明樂 哲典/AKIRA/野田 秀樹
@シアターコクーン 19:00~ 座席E-14
【あらすじ】
ところは、四角いジャングル、プロレスリング。 そのリングの下に棲みついている女。彼女は、未来からやってきたと信じている。そして、不可解なほどに実況中継が上手かった。リングの上には、「プロレスは決して八百長ではない」と思いつめている独りのレスラーがいる。思いつめたあまり、引きこもっている。その二人の出会いが、物語のはじまり。やがて彼女は、戦う人間たちの「力」を実況し始める。その一方で、引きこもりのレスラーは、「力とは人間を死体に変えることのできる能力だ」という信念にとりつかれていく。そして、物語は遠い遠い未来へと向かっていく。だのに、この話は、決してサイエンスフィクションではありません。 未来の話なのにSFではない物語。
野田さんのって盛りだくさんでよくわからないことも多いんですが・・・(苦笑)、「ロープ」はほかに比べてシンプルなんじゃないかなぁって思います。
それでも登場人物多いし、台詞も多くて、展開速いから、ついてくのタイヘンなんだけどね・・・。
プロレスの八百長の話が無理なく行くのシーンに行くのはうまいと思います。
リング、ロープの中を非日常の異常な世界を設定するのとか。
言っていることは、たとえば戦争で殺すことは犯罪ではないとか、そんなに新しいことではないですが、
戦争って誰かが操っているんですよね。
それに便乗して儲ける人間もいるわけだし。
また、かかわっている人間以外にも、それを傍観している人間への皮肉もあったように思われます。
竜也くんのレスラー衣装はちょっと面白くて笑っちゃったけど・・・ほかの人に比べてやっぱ細いし
戦闘シーンで停止するところなど大変だろうなぁ。

タマシイが戦闘の様子を実況するのは、聞いててとてもつらいです。
大学の先生がベトナムの地域研究者だったり、今の仕事の関係で、よく行ったり聞いたり見たりで、何気に関わりがあるのですが。虐殺のこととか写真や映像も見たことあるだけに、その映像が浮かんでくるようでつらいものがあります。

舞台セットのイメージは途中の戦闘シーンあたりで、プラハのシナゴーク(ユダヤ人教会)を思い出しました。
その中部にはナチスに殺害されたユダヤ人77,297人の姓名とその死亡場所および死亡年月日が壁一面に記されています。それにそっくりでした。あれも、見るだけで心が締め付けられたのを思い出します。
昨日一緒に行った友人にそれを言ったら、プラハ行ってるくせに見ていないって。オイ!
探してみたけど内部の写真は撮ってなかった(撮れなかった)みたい。
リングを使うと聞いていたので、去年みたいに真ん中にステージを持ってくるのかなと思ったけど、それは普通でした。でも、真ん中にもって来たほうが臨場感あるような気がする。実際、プロレスってそうだし。

西岡徳馬さんがちょうど前の列に座っていらっしゃいました。
そうそうカテコ4回もありましたよ!

パンフが1,000円でお手ごろでした。勘三郎さんとの対談が載っています。
本当に来年でるの??
台詞も多くって、後半置いてきぼり気味のところもあったので・・・(苦笑)、
都合がつけば、来年もう一度行きたいなと思っています。
いや、行きますよ。